【ご挨拶】
首都圏で農学系学部を有する私立五大学(日本・玉川・東海・明治・東京農業)は,産業界との連携によるアグリビジネスの創出を目指して,2005年度より毎年“アグリビジネスフォーラム”を開催して参りました。
今回で第8回目を迎えます本フォーラムにつきましても,より多くの方々にその取り組みをご覧いただけるよう,昨年度まで幕張メッセで開催された『アグリビジネス創出フェア』への共同出展に引き続き,会場を東京ビッグサイトに移した『アグリビジネス創出フェア2012』に共同出展することとなりました。
今回のテーマは昨年度同様,研究・教育を通して農学を支えたいという共通の想いを込めて『未来の食と農を支える首都圏農学系私立五大学』といたしました。
食と農を取り巻く諸事情が多様に変化する中で,“農学”の重要性が見直されている今,五大学が農学という共通の土台の上で将来を見据えて連携し,どのような取り組みを行っているのか,各大学の最先端の研究成果の発表・展示を通じご紹介いたします。
新たな大学シーズの発見,情報交換及び交流の場としてお気軽にご来場くださいますようご案内申し上げます。
開催日 | 2012年11月14日(水)-16日(金) |
開催場所 | 東京ビッグサイト東6ホール アクセス |
アグリビジネスフォーラム主催 | 玉川大学,東海大学,明治大学,東京農業大学,日本大学(幹事校) |
アグリビジネス創出フェア2012主催 | 農林水産省 |
研究・技術プレゼンテーション | |
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日時 | 11月14日(水) 14:30-16:30 |
会場 | プレゼンルームC |
14:30-14:50 | 「未来の食と農を支える首都圏農学系私立五大学」 アグリビジネスフォーラムの取り組み 日本大学 産官学連携知財センター 副センター長 金澤 良弘
明治大学,東京農業大学,日本大学,玉川大学,東海大学は,首都圏で農学系の学部を有する私立大学として,農学に関する研究・教育をはじめ,その成果を社会還元するための活動をしています。その一環として,2005年からアグリビジネスフォーラムを開催し,各大学の特色ある研究成果を紹介して参りました。 第8回目の今年度は,これまでのアグリビジネスフォーラムの活動と,「未来の食と農を支える」というテーマに沿った五大学の産学官連携についてご紹介いたします。 |
14:50-15:10 | 植物の根への光照射による成長促進効果 明治大学 農学部 農場 教授 玉置 雅彦
養液栽培において,収量を増加させ,植物の生育を促進させる新たな方法をご紹介します。養液栽培の培養液中の植物の根に光を照射することによって,植物の生育を促進させることを明らかにしました。小松菜を例に挙げると,根域に特定の波長域の光を照射すると,光を照射しない場合に比べて,収量が約10~15%向上します。その他,明治大学植物工場基盤技術研究センター,2012年4月に開場した黒川農場についてもご紹介します。 |
15:10-15:30 | PDI・Ero1ジスルフィド結合形成系を用いた製パン性改善の試み 東京農業大学 応用生物科学部 食品加工技術センター 准教授 野口 智弘
製パンにおいて最も重要なグルテン形成及びその性質には,小麦粉タンパク質間の様々な結合や相互作用が深く関与し,ジスルフィド(SS)結合が重要な役割を果たしています。本研究により,生地(ドウ)形成中におけるSS結合形成へのPDI・Ero1系の関与と,本酵素系添加による製パン性の改善およびドウ強度の低い小麦粉における製パン性の大幅な向上が明らか となりました。 |
15:30-15:50 | 食料生産・生活に伴って排出される残滓の利活用 玉川大学 農学部 生命化学科 教授 吉村 義隆
食料生産に伴って排出される果実の絞りかすや生ゴミ等を積極的に活用するために,果実の香気成分を含んだ石鹸の開発や,バイオガス生産に取り組んでいます。生ゴミ等を利用した小型バイオガス発生装置と人糞尿分離型便器を組み合わせ,貧(無)電力地域でのエネルギー生産を提案しています。また,養鶏場や養豚場等での大排気量生物系悪臭を吸着・吸収するスプレータワー方式(湿式)装置と生物による化学脱臭装置を紹介します。 |
15:50-16:10 | 健康食品としての「イモ類」の有効利用 東海大学 農学部 応用植物科学科 教授(農学部長) 村田 達郎
紫色の「サツマイモ」には,生活習慣病の原因である,活性酸素を抑制するアントシアニン色素が含まれています。また,「ヤーコン」の中のフラクトオリゴ糖には,整腸作用が報告されています。これらのイモ類を使って,「サツマイモ」からは紫色の「もろみ酢」の醸造,「ヤーコン」からはシロップの作成に成功しました。現在,健康食品としての製品化に向けて,科学的エビデンスに基づいた機能性の解析をしています。 |
16:10-16:30 | ニンニクの多彩な機能で健康維持と生活習慣病の予防を! 日本大学 生物資源科学部 生命化学科 教授 関 泰一郎
ニンニクは,抗菌作用,抗がん作用,強壮効果など,様々な機能性を有し,サプリメントや機能性食品の素材として注目されています。これらの機能性を担う成分は,調理や加工の際に生成される硫黄を含むニンニク特有の香気成分であることから,本プレゼンテーションでは,ニンニクの抗がん作用,抗血栓作用について,培養細胞や動物モデルを用いて分子レベルで研究した成果及びニンニクの保健機能について紹介します。 |