日本大学は、東京都指定の地域産業資源である『計測・分析、計測・検査』の分野で、中小企業とのコラボを目的に「地域産業資源活用マッチング2010」にて、開発研究者が発表を行います。
是非ご参加ください。

開催日時 10月28日(木) 13:30~16:30(受付13:00~)
開催場所 東京都産業労働局秋葉原庁舎 1階展示室
主   催 (財)東京都中小企業振興公社
参 加 費 無料
申込等主催者Web http://www.tokyo-kosha.or.jp/topics/1009/0013.html

プログラム

No 時間 タイトル/概要/発表者
1 13:30-14:00

「配電系統での高調波障害対策用の電圧・電流波形の判定・分析法」

高圧需要家の受変電設備で発生する高調波障害(焼損等)は、その危険性が潜在化しています。特に昨今ではより多様な機器が使用され、従来は通常発生しなかった次数間高調波或いは分数調波の発生も懸念されます。
高調波障害発生の危険性の調査、対策を適用時、汎用の波形分析器により現状を調査しますが、現在の分析器では電源周波数の整数倍(高調波) 以外の成分の含有を把握する事が困難で、非整数倍成分が含まれていてもその含有を見落とす危険性が大です。
本件は、電圧・電流波形を分析時、汎用分析器適用の可否を判断する技術で、適用不可の場合には個人差なしに汎用分析器の設定が行える手法を提案したものです。
生産工学部 特任教授
愛澤 忠良
2 14:00-14:30

「ユビキタス脈波計の開発」

上腕血圧計や手首血圧計は、オシロメトリック法、リバロッチ・コロトコフ法などの測定方法を採用している。これらは測定部位全体を強く圧迫して血流を閉鎖・開放して血流のコロトコフ音や振動を測定するため、長時間の使用には支障をきたす場合があり、脈波の駆動圧波に対する反射圧波が明瞭に現れない場合もある。本装置は、橈骨動脈、頚動脈の収縮期血圧と拡張期血圧の脈波、不整脈波形などの血圧脈波が計測できる新しい脈波測定法としてのユビキタス血圧計(脈波計)を提案し、装置の開発を試みている。今までのところ、橈骨動脈波形、駆動圧波、反射圧波を読み取ることができる。
工学部 機械工学科 教授
横田 理
3 14:30-15:00

「小口径チューブ内表面の簡便な親水性評価法」

本技術は、表面特性を評価することが困難な小口径チューブやマイクロ流路の内表面の親水性評価法である。
[方法]
従来の親水性評価法では平板状試料を用いてその親水性が評価されており、従来法ではチューブ内表面の親水性を評価することができない。本技術では、流路内に空気-純水の気液界面を形成し、その気液界面と壁面の成す角度を測定することで親水性評価を行うものである。
[特徴]
本技術では、平板状試料での親水性評価では確認できない毛管力など、試料形状に起因する作用を含めた結果を測定することが可能である。そのため、想定される使用環境での評価が可能である。
理工学部 物質応用化学科 助手
星 徹
4 15:00-15:30

「大きな変形を捉える技術」

伸び縮みをするゴムには電気を通す性質を持つものもあります(導電性ゴム)。ゴムが伸びたり縮んだときに変化するときに同時に変化する抵抗を捉えることで、従来ではできなかった領域の大変形を、測定しモニタリングすることができるようになります。応用範囲としては、崖崩れや遮水シートのモニタリングなどがあります。他にも、これまで、ワイヤー式の歪みゲージでは測定範囲外であったものの計測や、トモグラフィー技術を併用することで、面的な歪み分布の測定も可能とします。
文理学部 地球システム科学科 専任講師
竹村 貴人
5 15:30-16:00

「MEMS技術を用いた高応答・高分解能熱線濃度センサー」

本熱線濃度センサーは、二成分ガスの拡散混合におけるガス濃度の計測、特に濃度変動を有する高応答性と空間分解能を必要とする場合に用いることができる。熱線濃度センサーの原理は次に示す通りである。加熱された微細白金線(長さ200μm×幅20μm×厚さ0.15μm)からの放熱量に対応した電力をホイートストンブリッジ回路により測定して、ガス物性の一つである熱伝導率よりガス濃度を特定する。ガスタービンの燃焼器の気体燃料の濃度分布測定や排ガス計測に応用することが可能と考えられる。また、本センサーはマイクロファブリケーションにより制作するのでマイクロチャネル内のガス混合の濃度測定に用いることができる。
理工学部 機械工学科 教授
木村 元昭

日本大学産官学連携知財センター
Nihon University Business, Research and Intellectual Property Center